LAIT NEWS

No.161:バックナンバー

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■LAIT News【Vol.161 2010/12/20号】

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

********************************************************************
1.LAIT活動報告
********************************************************************
LAITセミナーについてお知らせします。

■■最新の活動報告■■
「画家と著作権―最近の事例からー」は好評のうちに終了いたしました。
たくさんの方にご来場いただき誠にありがとうございました。

■■今後の活動予定■■

*1月から3月までの活動はお休みとさせていただきます。

********************************************************************
2.海外の注目ニュース
********************************************************************
海外の注目の最新ニュースをお知らせします。

■■EU12カ国で「共通特許」を先行導入、使用言語で溝埋まらず欧州委が提案■
●欧州委員会は14日、EU共通の単一特許制度の創設に向け、構想を支持する
英独仏など12カ国が他の加盟国に先行して「共通特許」を導入する計画を
打ち出した。EUはすべての加盟国で有効な「EU特許」の導入を目指しているが、
出願時の使用言語をめぐる対立が解消されないため、一部の加盟国が特定分野
で先行的に統合を進める「強化協力(enhanced cooperation)」の枠組みを
活用する。実施には欧州議会の承認と加盟国の賛成多数が必要で、欧州委は
14年までに「有志」による共通特許制度を創設したい考えを示している。
 現在EU内で特許を取得する仕組みとしては、各国で出願して個別に審査を
受ける方法と、欧州特許庁(EPO)に出願して「欧州特許」を取得する方法がある。
ただ、欧州特許も最終的な認可権限は各国の特許庁が握っているため、特許を
取得したい国の制度に合わせてそれぞれ書類を用意しなければならない。欧州委
によると、EU域内の13カ国で特許を取得するために必要な費用は合計2万ユーロ
と米国(平均1,850ユーロ)の10倍以上に上り、このうち翻訳費用が約7割を占めて
いる。一方、共通特許制度が導入されて1言語による出願・審査が可能になれば、
翻訳費用は700ユーロ程度に抑えられ、EU特許の登録費用は6,200ユーロ以下に
収まると試算している。
 こうしたなかでEU加盟国は昨年12月、域内の特許制度を一元化することで
合意し、すべての加盟国で同じ効力を持つEU特許を創設すると共に、特許関連の
紛争処理にあたる「EU特許裁判所」を設置することを決めた。欧州委が2000年に
「共同体特許に関する規則(案)」を打ち出してから約10年を経て、EUはようやく
単一特許制度の創設に向けて大きな一歩を踏み出した形だが、共通特許の使用
言語をめぐる問題が最後の懸案事項として残った。自国言語が選択肢から除外
されることにスペインとイタリアが難色を示したためで、加盟国は使用言語に
関して別途ルールを設けることで合意。これを受けて欧州委は今年7月、EU特許
の創設に合わせて英語・仏語・独語のうち1つの言語だけで出願できる仕組みの
導入を提案した。
 欧州委案によると、EU特許ではEPOが認可権を持ち、企業はEPOの公用語で
ある英仏独のいずれかの言語で書類を作成すれば済むため、特許を取得したい
国ごとに必要書類を翻訳する手間が省け、従来に比べて少ない費用で27カ国
すべてで有効な特許を取得することができる。加盟国の大半は同構想を支持して
いるが、スペインとイタリアは依然として自国言語が選択肢から除外されることに
強く反発しており、協議は暗礁に乗り上げていた。このためEU議長国ベルギーは
現状では全会一致の合意は不可能と判断。有志による先行導入に向けて必要な
手続きを進めるよう欧州委に要請していた。
 現時点で共通特許の先行導入を希望しているのは英独仏のほかオランダ、
スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ルクセンブルク、ポーランド、
スロバキア、エストニア、リトアニアの計12カ国。先行導入を見送った加盟国も
後から参加することが可能で、参加していない国の企業も共通特許制度を活用
することができる。ただし、共通特許の有効範囲は同制度の参加国(12カ国で
スタートする場合は12カ国)に限定される。
(European Commission Press Release, December 14, 2010 他)

(庵研究員著)

********************************************************************
3.政府・団体の動向
********************************************************************
政府・団体の動向に関する最新記事の抜粋です。
詳細の横のURLをクリックすることで記事全文を示したページにアクセスできます。

■■情報セキュリティ法務関連政府・団体の動向■■

●12月6日、情報処理推進機構が「コンピュータウイルス・不正アクセスの
届出状況【2010年11月分】」を公表
詳細:http://www.ipa.go.jp/about/press/20101206.html

●12月16日、情報処理推進機構が【「サービス妨害攻撃の対策等調査」報告書の
公開】を公表
詳細:http://www.ipa.go.jp/about/press/20101216.html

●12月17日、情報処理推進機構が「IPAテクニカルウォッチ『新しいタイプの攻撃』
に関するレポート」を公表
詳細:http://www.ipa.go.jp/about/technicalwatch/20101217.html

●12月17日、総務省が「株式会社ITSに対する特定電子メール法違反に係る
措置命令の実施」を公表
詳細:http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban08_01000010.html

■■コンテンツビジネス法務関連政府・団体の動向■■

●12月10日、実演家著作隣接権センターが【インターネット・ユーザーを対象とした
「肖像使用の実態・意識に関する調査」を実施 】を公表
詳細:http://www.cpra.jp/web2/plazaweb/news/2010/101208.html

●12月14日、総務省が【「光の道」構想に関する基本方針について】を公表
詳細:http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban02_01000010.html

■■産業財産権法務関連政府・団体の動向■■

●12月17日、特許庁が「産業構造審議会知的財産政策部会意匠制度
小委員会の第12回i配布資料」を公開
詳細:http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/isyou_seido_menu.htm

********************************************************************
4.セミナー情報
********************************************************************
最新のセミナー情報をお知らせいたします。
詳細の横のURLをクリックすることでセミナー詳細情報を示したページにアクセス
できます。

■■情報セキュリティ法務関連セミナー情報■■

演題:第3回 JASA月例セミナー
日時:平成23年1月12日
主催:日本セキュリティ監査協会(JASA)
詳細:http://www.jasa.jp/seminar/monthly2010/monthly201101.html

演題:Network Security Forum 2011(NSF2011)
日時:平成23年1月25日
主催:日本ネットワークセキュリティ協会
詳細:http://www.jnsa.org/seminar/nsf/2011/

演題:情報セキュリティ総合的普及啓発シンポジウム開催のご案内
「クラウド時代における情報セキュリティとソフトウェア資産管理」
日時:平成23年1月27,28日
主催:日本情報処理開発協会
詳細:http://www.isms.jipdec.jp/seminar/fukyu-sympo11.html

■■コンテンツビジネス法務関連セミナー情報■■

演題:ソフトウェアのライセンスとライセンサーの倒産
日時:平成23年1月17日
主催:ソフトウェア情報センター
詳細:http://www.softic.or.jp/seminar/2010-2/index.htm

演題:2011年1月著作権研究会
「著作権に関する国際裁判管轄と準拠法」
日時:平成23年1月20日
主催:著作権情報センター
詳細:http://www.cric.or.jp/seminar/seminar1101.pdf
(注:PDFファイル)

■■産業財産権法務関連セミナー情報■■

演題:外国産業財産権制度説明会
「インドネシア・マレーシア・シンガポールの知的財産権制度と模倣対策」
日時:平成23年1月12,13日
主催:特許庁
詳細:http://www.iprsupport-jpo.jp/soudan/seminar/foreign-seminar.html

演題:国際特許流通セミナー2011
日時:平成23年1月24日、25日
主催:ホテル日航東京(港区台場)
詳細:http://www.ryutu.inpit.go.jp/seminar_a/2011index.html

*詳細は、主催団体のHPへのリンクです。リンク先のコンテンツの内容・著作権等
に関しては、各リンク先にお問い合わせください。

********************************************************************
5.事務局からの連絡
********************************************************************
●本号が2010年最後の配信となります。
今年一年ご購読いただき有難うございました。
次号は、2011年1月5日頃発行の予定です。
●ご意見、ご要望は事務局までどうぞお寄せください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■本メールは、IT企業法務研究所の会員様およびLAIT NEWS登録会員様に
お送りしているものです。
本メール配信サービスに関するお問い合わせ、配信停止、登録されている
電子メールアドレスの変更等をご希望される方は、お手数ですが、研究所
事務局までご連絡ください。
なお、当メールマガジンに記載されている情報の正確さについては万全を
期しておりますが、本メールによって提供された情報に基づくすべての行為に
よって会員がいかなる損害を受けた場合であっても研究所は一切の責任を
負いかねます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【発行元】
IT企業法務研究所
(Legal Affairs on Information Technology Institute:LAIT) 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【お問合せ先】 IT企業法務研究所 事務局
          株式会社インタークロス
          東京都千代田区内神田2-2-6 田中ビル6F
           TEL:03-5207-5102
          FAX:03-5207-5101
          Email:webmaster@lait.jp
            URL :http://www.lait.jp/
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【協賛】
IT企業法務研究所は、次の企業から特別協賛をいただいております。
三好内外国特許事務所、東京電力株式会社
株式会社フジテレビジョン
(順不同)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Copyright(C)2004-2010 INTERCROSS All Rights Reserved. (無断転載禁止)
********************************************************************