LAIT NEWS

No.174:バックナンバー

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■LAIT News【Vol.174 2011/7/5号】

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1.LAIT活動報告
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LAITセミナーについてお知らせします。

■■最新の活動報告■■
「インターネット上の著作権侵害者に対するアクセス切断およびサイト閉鎖」は
好評のうちに終了いたしました。
たくさんの方にご来場いただき誠にありがとうございました。

■■8月の活動予定■■
演題: 「イギリスにおける知財制度改革の最新動向」
―ハーグリーヴス・レビュー(2011年5月)の勧告を中心に―
講師: 今村 哲也(イマムラ テツヤ)氏
  明治大学 情報コミュニケーション学部 准教授
概要: イギリスは2006年の政府の諮問による報告書(ガワーズ・レビュー)以降、
知財制度の改革に取り組んできたが、つい先日、2011年5月に公表された
新たな報告書(ハーグリーヴス・レビュー)では、「時代遅れ」の知財関連法
が「イギリスのイノベーションと経済成長を妨げている」と明確に述べ、
イギリスの知的財産政策に対する10項目の大胆な施策を提示した。これを
実行することで、79億ポンド(約1兆378億円。1ポンド=131.36円)の
経済効果が得られるという。
同報告書は次の10項目の施策に関して勧告を行っている(内容は概略)。
1.証拠:知財制度は可能な限り計量可能な客観的証拠に基づいて
設計されるべき
2.国際的な優先課題:欧州特許制度・特許裁判所の一元化やPCTの
強化など 
3.著作権ライセンス:デジタル著作権取引所(Digital Copyright
Exchange)の創設により著作物の利用を許諾できるオンライン取引
制度の導入など
4.孤児著作物:拡大集中許諾制度の導入など
5.著作権の制限:フォーマットシフト、パロディ、非商業的調査、
図書館アーカイブ等に関する著作権の例外規定の導入
6.特許の藪その他のイノベーション障害事項:特許庁間のワークシェア
で主導的立場をとる、現在特許のない分野に明確な便益なしに特許
を拡大しない、特許の藪問題を解決する方策を検討することなど
7.デザイン産業:デザインとイノベーションの関係を証拠に基づいて
評価することなど
8.知的財産権のエンフォースメント:教育による啓蒙、違法な市場に
代わる有効な市場の創出、適切なエンフォースメント体制、著作権法
の改革を総合的に行うことなど
9.中小企業への知的財産に関するアドバイスへのアクセス
10.変化に対応できる知財制度:政策実現に関する知的財産庁の
権限強化など
今回のセミナーでは、この新しいハーグリーヴス・レビューを中心に、
デジタル化時代に向けた知的財産法のあり方を模索するイギリスの動向を
紹介することで、我が国にも存在するはずの類似の課題に対する示唆を
得たいと考えている。
日時: 平成23年8月1日(月)午後1時30分〜午後3時30分 [注]月曜日開催  
場所: 「アビタス 八重洲」セミナールーム3
中央区日本橋3−6−2 日本橋フロント4階「アビタス」
    (JR東京駅八重洲口徒歩5分、東京メトロ銀座線・東西線日本橋駅
    B1出口徒歩2分:中央通りと八重洲通りの交差点(日本橋3丁目)
      からタカシマヤ寄り二つ目のビル)
参加費: 3,000円(税込)
申込: http://www.lait.jp/laitseminar.php?itemid=751

[注] 諸事情により、参加費が有料(3,000円)となりますので、ご了承ください。

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2.海外の注目ニュース
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海外の注目の最新ニュースをお知らせします。

■■WIPO視聴覚的実演条約めぐる議論が前進、SCCRが外交会議再開の勧告を
決定■■
●世界知的所有権機関(WIPO)の第22回著作権及び著作隣接権に関する
常設委員会(SCCR)が6月15−24日にジュネーブのWIPO本部で開催され、
視聴覚的実演の保護、権利の制限と例外、放送機関の保護について議論が
行われた。視聴覚的実演の保護に関しては、10年以上にわたって議論が
続いていた「視聴覚的実演条約」の12条(権利の移転)について加盟国の合意が
成立し、9月に開催されるWIPO総会でSCCRとして外交会議の再開を勧告する
方針を決定した。
 視聴覚的実演条約は1996年に採択された「実演及びレコードに関する世界知的
所有権機関条約(WPPT)」が音の実演を対象とし、視聴覚的実演の保護が
含まれていなかったため、WPPTを補完する条約としてSCCRが2000年に草案を
策定したもの。同年12月には視聴覚的実演の保護に関する外交会議が
開催されたが、20の条文のうち19の条文について暫定合意に達したものの、
米国とEUの対立で権利の移転(実演家から製作者への権利の移転)に関する
1条項について合意が得られず、最終的に条約の採択が見送られた。その後、
SCCRおよびWIPO総会で同条項について検討が重ねられていた。
 今回のSCCRでは12条について米国、インド、メキシコが「加盟国は実演家が
視聴覚的実演の固定に同意した場合、実演家と製作者の間で反対の約定がない
限り、本条約が規定する権利は製作者が保有・行使し、または製作者に移転する
ことを定めることができる」との妥協案を提示。EUなどがこの共同提案を支持し、
合意が成立した。一方、12条を除く合意済みの19の条文については再討議しない
方針を改めて確認し、9月の総会で2000年から中断している外交会議の再開を
勧告することで最終合意した。
 このほか放送機関の保護に関しては、2012年のWIPO総会で外交会議開催の
勧告を行うことを目指し、次回SCCRに合わせて2日間の非公式会合を開催して
集中的に議論することなどを柱とする作業プランを採択した。
 一方、権利の制限と例外に関しては、視覚障害者をはじめとする識字障害者に
よる著作物へのアクセスについて重点的に議論されたが、加盟国間の対立を
解消することはできず、今回の結論文書をベースに引き続き検討を進める方針を
確認するにとどまった。
(Intellectual Property Watch, June 24, 2011 他)

(庵研究員著)

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3.政府・団体の動向
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政府・団体の動向に関する最新記事の抜粋です。
詳細の横のURLをクリックすることで記事全文を示したページにアクセスできます。

■■情報セキュリティ法務関連政府・団体の動向■■

●6月21日、情報処理推進機構が「Internet Explorer の脆弱性の修正について」
を公表
詳細:http://www.ipa.go.jp/security/ciadr/vul/20110621-ms11-050.html

●6月22日、情報処理推進機構が「『スマートフォンへの脅威と対策』に関する
レポート」を公表
詳細:http://www.ipa.go.jp/about/technicalwatch/20110622.html

●6月28日、情報処理推進機構が『「第7回IPA情報セキュリティ標語・ポスター
コンクール」の募集開始』を公表
詳細:http://www.ipa.go.jp/about/press/20110628.html

●6月29日、情報処理推進機構が『「ALZip」におけるセキュリティ上の弱点
(脆弱性)の注意喚起』を公表
詳細:http://www.ipa.go.jp/about/press/20110629.html

●6月29日、警察庁が「80/TCPに対するアクセスの増加について」を公表
詳細:http://www.npa.go.jp/cyberpolice/detect/pdf/20110629.pdf
(注:PDFファイル)

●6月29日、日本ネットワークセキュリティ協会が「情報セキュリティ理解度
チェックサイト 受講結果分析コラムまとめ」を公開
詳細:http://www.jnsa.org/result/2010/eslb_repo/p07.html

●7月1日、日本ネットワークセキュリティ協会が「2010年 情報セキュリティ
インシデントに関する調査報告書」を公開
詳細:http://www.jnsa.org/result/incident/2010.html
(注:PDFファイル有り)

●7月1日、日本ネットワークセキュリティ協会が『オフィスの節電対策のための
「在宅勤務における情報セキュリティ対策ガイドブック」』を公開
詳細:http://www.jnsa.org/result/2011/zaitaku_guide.html
(注:PDFファイル有り)

■■コンテンツビジネス法務関連政府・団体の動向■■

●6月20日、日本映像ソフト協会が「日本映像ソフト協会会報 No.146」を公表
詳細:http://www.jva-net.or.jp/bulletin/jva-repo_146.pdf
(注:PDFファイル)

●6月21日、総務省が「情報通信審議会 電気通信事業政策部会 
ブロードバンド普及促進のための競争政策委員会 合同ヒアリング(第2回)
配布資料」を公開
詳細:http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/broadband/02kiban02_03000085.html
(注:PDFファイル有り)

●6月21日、総務省が「IPv6によるインターネット利用高度化に関する研究会
第10回会合議事概要」を公表
詳細:http://www.soumu.go.jp/menu_sosiki/kenkyu/02kiban04_03000040.html

●6月21日、総務省が「IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会
(第12回)配布資料」を公開
詳細:http://www.soumu.go.jp/menu_sosiki/kenkyu/02kiban04_03000037.html
(注:PDFファイル有り)

●6月21日、総務省が「IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会
(第13回)配布資料」を公開
詳細:http://www.soumu.go.jp/menu_sosiki/kenkyu/02kiban04_03000036.html
(注:PDFファイル有り)

●6月29日、電子情報技術産業協会が「2010年度ソフトウェアおよびソリューション
サービス市場規模調査結果について」を公表
詳細:http://home.jeita.or.jp/cgi-bin/page/detail.cgi?n=151&ca=1

■■産業財産権法務関連政府・団体の動向■■

●6月27日、特許庁が「Webとっきょ7月号」を発行
詳細:http://www.jpo.go.jp/torikumi/hiroba/pdf/web_tokkyo/27_all.pdf
(注:PDFファイル)

●6月28日、特許庁が「知的財産活動調査」を更新
詳細:http://www.jpo.go.jp/shiryou/toukei/tizai_katsudou_list.htm
(注:PDFファイル有り)

●6月30日、経済産業省が「産業財産権の現状と課題〜グローバル化に対応
した知的財産システムの強化〜<特許行政年次報告書2011年版>」を公表
詳細:http://www.meti.go.jp/press/2011/06/20110630005/20110630005.html

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4.セミナー情報
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最新のセミナー情報をお知らせいたします。
詳細の横のURLをクリックすることでセミナー詳細情報を示したページにアクセス
できます。

■■情報セキュリティ法務関連セミナー情報■■

演題:JRMS普及セミナー
リスク社会を生き抜くために
日時:平成23年7月7日
主催:日本情報経済社会推進協会
詳細:http://www.jipdec.or.jp/event/jrms/index.html

演題:2011年度第2回定例研究会
日時:平成23年7月15日
主催:システム監査学会
詳細:http://www.sysaudit.gr.jp/kenkyukai/2011teirei2.pdf
(注:PDFファイル)

演題:2011年度第3回月例セミナー
スマートフォンセキュリティのマネジメント
−新しいコミュニケーション手段の活用と情報セキュリティリスク管理−
日程:平成23年7月21日
主催:日本セキュリティ監査協会
詳細:http://www.jasa.jp/seminar/monthly.html?year=2011&key=3

演題:「セキュリティ&プログラミングキャンプ2011」
日程:平成23年8月10日〜14日(募集:6月27日〜年7月11日)
主催:情報処理推進機構
詳細:http://www.ipa.go.jp/about/press/20110627.html
(注:PDFファイル有り)

■■コンテンツビジネス法務関連セミナー情報■■

演題:問われる情報システムの安全性 
〜ISMSからみた事業継続計画(BCP)〜
日時:平成23年7月8日
主催:コンピュータソフトウェア協会
詳細:http://www.csaj.jp/seminar/2011/0708_seminar.html

演題:2011年7月著作権研究会
「ソーシャルメディアをめぐる著作権問題」
日時:平成23年7月19日
主催:著作権情報センター
詳細:http://www.cric.or.jp/seminar/seminar1107.pdf
(注:PDFファイル)

演題:「2011年 JEPA著作権セミナー」後期(3回)
著作権をめぐる重大トピックス
日時:平成23年7月27日、9月7日、9月28日
主催:日本電子出版協会
詳細:http://www.jepa.or.jp/seminar/seminar.php?id=173

演題:Next Generation Data Center 2011
日時:平成23年8月31日、9月1日
主催:Computerworld / CIO Magazine
詳細:http://www.idg.co.jp/expo/ngdc/2011/

■■産業財産権法務関連セミナー情報■■

演題:平成23年度知的財産権制度説明会(初心者向け)開催について
日程:7月〜9月
主催:特許庁、各経済産業局及び内閣府沖縄総合事務局
詳細:http://www.jpo.go.jp/torikumi/ibento/ibento2/beginner.htm

演題:知財塾 in 城東(全3日間) 〜企業経営に貢献する知的財産〜
日程:平成23年9月2日、9日、16日
主催:東京都知的財産総合センター
詳細:http://www.tokyo-kosha.or.jp/chizai/seminar/chizaijyukujyoto.html

*詳細は、主催団体のHPへのリンクです。リンク先のコンテンツの内容・著作権等
に関しては、各リンク先にお問い合わせください。

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5.事務局からの連絡
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●次号は、2011年7月20日頃発行の予定です。
●ご意見、ご要望は事務局までどうぞお寄せください。
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■本メールは、IT企業法務研究所の会員様およびLAIT NEWS登録会員様に
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事務局までご連絡ください。
なお、当メールマガジンに記載されている情報の正確さについては万全を
期しておりますが、本メールによって提供された情報に基づくすべての行為に
よって会員がいかなる損害を受けた場合であっても研究所は一切の責任を
負いかねます。
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【発行元】
IT企業法務研究所
(Legal Affairs on Information Technology Institute:LAIT) 
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