芸能花伝舎で「芸術体験ひろば」開催、子供のための著作権講座も開催
IT企業法務研究所代表研究員 棚野正士
2014年5月5日、芸団協(公益社団法人日本芸能実演家団体協議会)が運営する新宿区の芸能花伝舎(旧淀橋第3小学校)で「10周年みんなありがとう“芸術体験ひろば”」が開催され、4617名(事務局発表)の人たちが参加した。
主催は芸団協・芸能花伝舎、新宿区(文化体験プログラム)。
芸能花伝舎の校庭には鯉のぼりが泳ぎ、西新宿商店会、西新宿みのり商店会、元淀商店会など地元商店会の人たちが校庭に出店を出し、子供たちのために芸術・芸能関係団体が多彩なプログラムを用意して、「芸術体験ひろば」という子供や市民のための大祭典を開催した。
子供たちのための芸術体験のプログラムは多彩で、「バレリーナになろう」「手に汗を握るヒーローアクションとチャンバラを楽しもう」「フルートを吹いてみよう」「三味線を弾いてみよう」「ペットボトルで楽器をつくろう」「さわってみようお琴と尺八」「ファミリー落語会」「竹でつくっていろいろ遊ぼう」「衣装をつけて大田樂」など芸術団体の協力で盛りだくさんのプログラム(体験プログラム16、鑑賞プログラム14、合計30プログラム)が組まれた。また、「スペシャル・ライヴ」として、北川翔(バラライカ)、大田智美(アコーディオン)による「バラライカ & アコーディオンの調べ」、「佐藤修セレナミュージックービッグバンドジャズの世界―」、子供たちが作ったペットボトルの楽器による「ペットボトルオーケストラ」が満員のお客さんを集めて行われた。
5000人近い人たちがそれぞれの企画を楽しんだ。
また、今年はコンピュータソフトウェア著作権協会の協力で、初めて子供のための著作権教室が開かれ、同協会の久保田裕専務理事が小学生や幼稚園児たちに著作権の話をした。久保田講師の話に教室いっぱいの子供たちは熱心に耳を傾け、「著作権」「著作隣接権」「著作者」「実演家」などの法律用語もちゃんと覚えて帰った。子供のころから著作権法の「講義」を恐れずにすることは重要であると実感した。子供たちにやさしく著作権のことを説きながら、同時に実演家や著作隣接権という法律用語を子供たちの頭脳に刷り込む「久保田方式」は興味深いものがあった。「実演家」という言葉を全員がしっかり頭に畳み込んだだけでも、実演家の団体である芸団協としては意味があった。
なお、このプログラムは好評で1回の予定が2回行われた。(写真はポスターと校庭の鯉のぼり)
以上