米ネットラジオ局が「無音放送」、楽曲使用料の引き上げに抗議

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楽曲使用料の大幅な引き上げに反対する米国のインターネットラジオ局が6月26日、24時間にわたって音声を流さない「沈黙の日(Day of Silence)」と銘打った抗議行動を展開した。7月15日付で新たな料率が適用された場合、コスト負担の増大で多くのネットラジオ局が事業閉鎖に追い込まれるとみられており、反対運動を主導する「SaveNetaRadio」は値上げが実施されれば何が起きるかをリスナーに知ってもらうのが今回のキャンペーンの狙いと説明している。
 ネットラジオ局はこれまで売上高に基づいて一定の割合で楽曲使用料を著作権管理団体に支払ってきたが、著作権料委員会(CRB)は今年3月、リスナーがある楽曲を1回聴取するたびに著作権使用料を徴収するシステムの導入を決めた。新システムは2006年1月に遡って適用され、料率は2006年のリスナー1人につき1回当たり0.08セントから2010年には0.19セントまで段階的に引き上げられる。ただし運用時間が年間15万9,140時間以内の非商業ネットラジオ局に関しては、聴取回数にかかわらず年間500ドルが課される。
 新システムが導入された場合、ネットラジオ局が支払う楽曲使用料は向こう5年間にこれまでの3倍から12倍に拡大すると試算されており、米議会からも反対意見が出ている。現在、上下両院には対案が提出されており、1時間の楽曲放送につき0.33ドル、または売上高の7.5%という料率が提案されている。このほかデジタル音楽の著作権管理団体SoundExchangeは妥協案として事業規模の小さいネットラジオ局を新システムの対象から除外することを提案しており、新システムへの移行日となっている7月15日に向けてさらに活発な議論が展開されるものとみられる。

(Intellectual Property Watch, June 26, 2007)

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