独自動車大手が中国販売業者への法的措置を検討、デザイン盗用に対抗

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 独自動車大手BMWとDaimlerChryslerは中国メーカーによるデザイン盗用に対抗するため、「コピー車」を扱う販売業者に対して法的措置を講じる方向で検討を進めている。中国では完全な模倣でない限り意匠権の侵害とはみなされないケースが多いため、知的財産権を保護するには販売業者をターゲットにする方が得策と判断したようだ。
 BMWの広報担当者はManaging Intellectual Property(MIP)の取材に対し、自動車販売大手China AutomobileにShuanghuan Automobileの「CEO」と呼ばれるモデルの輸出を停止するよう求めたことを明らかにした。CEOは2年前に中国で発売され、現在は東南アジアなどに輸出されている。BMWはCEOの外観がBMWのスポーツ用多目的車「X5」に酷似しており、消費者がCEOをドイツ車と誤解する可能性が高いと指摘。China Automobileが輸出停止に応じない場合、ドイツの知財権法または消費者保護法を法的根拠として提訴する構えを見せている。
 一方、DaimlerChryslerはChina Automobileに対し、今月中旬にフランクフルトで開かれる国際自動車ショーにShuanghuanの小型車「Noble」を出展しないよう求めている。DaimlerChryslerは声明で、NobleはDaimlerの2人乗り小型車「smart fortwo」にデザインが酷似しており、サイズなどは異なるものの「あからさまな模倣の意図」が見えると非難。China Automobileが自動車ショーへの出展をとりやめない場合は法的措置を検討すると警告している。

(Managing Intellectual Property, September 3, 2007)

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