EUが私的録音・録画補償金制度の見直しに着手、4月18日まで意見募集

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 欧州委員会は14日、EU各国が導入しているデジタル方式の機器・媒体を利用した私的録音・録画に対する補償金制度を見直すため、各方面からの意見募集を開始した。
4月18日までメーカー、消費者団体、加盟国などから広く意見を受け付け、6月にヒアリングを実施して域内における制度統一の可能性を探る方針を示している。
 私的録音・録画補償金制度は著作物の私的な使用を目的とした録音・録画に対し、権利者に補償金を支払うことを定めたもの。幅広いデジタル機器を対象に、販売価格に一定の金額を上乗せするシステムが導入されている。ただ、国によって対象となる機器や補償金の額にばらつきがあり、たとえば最大容量40ギガバイトのMP3プレーヤの場合、スペインで80ユーロに設定されているのに対し、フィンランドでは2ユーロ、英国とアイルランドではゼロとなっている。産業界からはこうした国による制度の違いが単一市場のメリットを損なっているとして、加盟国の制度を調和させるよう求める声が高まっている。
 マクリービー委員(域内市場・サービス担当)は声明で「私的複製に関して著作権者に補償を受ける権利があることは自明だが、どのように制度を運用するかについて考える必要がある。率直な議論を通じて異なる補償金制度がもたらす弊害を取り除くことができると期待している」と語った。

(Reuters, February 14, 2008 他)

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