ドイツ産「パルメザン」に違法判決、原産地呼称保護めぐるチーズ紛争が決着

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 欧州司法裁判所は2月26日、「パルメザン」の呼称を使用できるのはEUが原産地呼称保護(PDO)の対象としているイタリア北部パルマ産のチーズ「パルミジャーノ・レッジャーノ」だけで、その他の地域で生産されるチーズには認められないとする判決を下した。ドイツでは国内産チーズがパルメザンの名称で販売されているが、これはEUの原産地表示ルールに違反するとして欧州委員会が独政府を提訴していた。
 「パルミジャーノ・レッジャーノ」は1996年にPDOの対象に指定された。しかし、ドイツではその後も国内産のチーズがパルミジャーノの英語名であるパルメザンの名称で販売されている。欧州委はドイツに改善を求めたが、独政府は「パルメザン」はパルマ産と類似したチーズの総称で、原産地名称保護の対象にあてはまらないと反論。
このため欧州委は2005年に欧州司法裁への提訴に踏み切った。
 判決文はパルメザンがパルミジャーノ・レッジャーノの訳語であることは明らかだと指摘し、パルメザンをある種のチーズの総称とする独政府の主張を退けた。ドイツでパルメザンとして販売されているチーズは今後、名称の変更を迫られることになる。ただ、裁判所は国内でパルマ産以外のチーズがパルメザンとして販売されても独政府にそれを取り締まる義務はないとの見解を示し、長年にわたり国内産チーズにパルメザンの名称使用を容認してきた政府の責任を追及した欧州委の主張は認められなかった。

(Deutsche Welle, February 26, 2008 他)

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