ボブ・ディラン楽曲の著作権はEU全域で有効、ECJがソニーの主張認める見解

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 欧州司法裁判所(ECJ)は1月20日、EU加盟国のいずれか1カ国で楽曲の著作権が保護されている場合、その時点においてすべての加盟国で著作権は有効とする判断を示した。これはドイツで1960年代に販売されたボブ・ディランのアルバムをめぐり、著作権を持つソニー・ミュージックエンタテインメントが独ファルコン・ノイエ・フェアトリーブを著作権侵害で訴えた事案について、独司法当局がECJに判断を求めていたもので、ソニー側の主張を認める判決内容となった。
 問題のアルバムは、1964年から65年にかけて米国でリリースされた楽曲を収録した『時代は変わる』『追憶のハイウェイ 61』『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』の3枚。ファルコンはドイツで著作権法が制定されたのは66年であるため、アルバムに収録された楽曲はドイツ国内では著作権の保護対象にならないと主張。これに対しソニー側は、英国では66年以前に発表されたこれらの楽曲はすべて著作権法によって保護されており、EU域内における著作権保護期間を調和させることを目的とした1995年のEU規則に基づき、ドイツでも英国と同様に権利が保護されると主張していた。
 一審はソニーの訴えを退けたが、同社が上訴したのを受け、上級裁判所がECJに見解を求めていた。最終的な判断はドイツの裁判所に委ねられるが、ECJの見解に沿った判決が出ると予想される。

(Bloomberg, January 20, 2009 他)

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