YouTubeが英で音楽ビデオの配信停止、著作権管理団体との交渉不調で

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YouTubeが英で音楽ビデオの配信停止、著作権管理団体との交渉不調で

 米Google傘下の動画共有サイトYouTubeは9日、英国での音楽ビデオの配信を停止した。著作権使用料をめぐる英国の権利団体「PRS for Music」との交渉が不調に終わったため。YouTube側は双方が納得できる契約条件で合意するまで、PRS for Musicが著作権管理を行うレコード会社やアーティストの音楽ビデオを遮断すると説明している。
 YouTubeとPRS for Musicは2007年に締結した楽曲使用に関する契約が期間満了となるため、数カ月前から契約更新に向けた交渉を行ってきた。YouTubeの動画配信サービス担当ディレクターPatrick Walker氏によると、「従来の何倍もの」ライセンス料を要求されており、現在の条件では「再生のたびに多額の損失が出る」ことになるためサービス停止に踏み切った。YouTubeはどの楽曲がライセンス契約でカバーされるかPRS for Music側が明らかにしていない点も問題視している。
 PRS for Musicは今回の動きに対し、YouTubeが一方的に配信停止という「過激な措置」を取ったことは消費者と権利者双方の利益を損ない、極めて遺憾だとするコメントを発表。YouTubeのユーザーが急速に増加している事実を踏まえて著作権使用料を引き上げることは当然の措置だと強調している。

(Financial Times, March 10, 2009)

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