EUも本格調査、大手製薬会社に和解書の提出要請

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EUも本格調査、大手製薬会社に和解書の提出要請

 欧州委員会は12日、複数の大手製薬会社に対し、ジェネリック医薬品メーカーとの特許侵害訴訟における和解内容について情報提供を求める書簡を送ったことを明らかにした。欧州委はジェネリック医薬品の投入時期を遅らせることを条件に、特許を持つ製薬会社が後発薬メーカーに和解金を支払う業界の慣行を問題視しており、2008年7月1日−2009年12月31日の間に結ばれた和解合意書の写しを提出するよう求めている。

 欧州委は大手製薬会社が特許の囲い込みなどさまざまな方法でジェネリック医薬品の投入を遅らせているとして、2008年1月から欧州医薬品市場における競争状況について広範な調査を進めている。今回、和解合意書の提出を命じられた製薬会社の具体名は公表されていないが、これまでに英グラクソ・スミスクラインと英・スウェーデン資本のアストラゼネカが欧州委から書簡を受け取ったことを認めている。このほか仏サノフィ・アベンティス、スイスのロシュ、ノバルティスなどが対象に含まれているもようだ。

 欧州委のクルース委員(競争政策担当)は声明で「ブランド医薬品メーカーとジェネリック医薬品メーカーの特許に関する和解契約、とりわけジェネリック医薬品の投入時期を遅らせる見返りとしてブランド医薬品メーカーが対価を支払うケースに注目している。いかなる目的で、誰が、どのような条件でこうした和解が成立しているかを注意深く監視する必要がある」と説明。各社から提出される和解書の内容を分析し、必要に応じて個別に追加情報の提供を要請する方針を示している。

(European Commission Press Release, January 12, 2010 他)

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