標的型攻撃メールの分析(IPAレポート-111003より)

クラウド情報セキュリティ

IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が公表した『標的型攻撃メールの分析』に関するレポートによると、標的型攻撃メールにおいては、ソフトウェア等の脆弱性を狙った攻撃も多く、情報漏えいなどの被害の発生原因となっています。ニュースにもなった金融業や重工業を狙った攻撃が顕在化しています。

そのなかで、4つの事例を紹介しています。

(1) ウェブ等で公表されている情報を加工して、メール本文や添付ファイルを作成した事例
(2) 組織内の業務連絡メールを加工して、メール本文や添付ファイルを作成した事例
(3) 添付ファイルをつけずに、不正なサイトへのリンクをメール本文に記載した事例
(4) 日常会話的なメールを数回繰り返して、メール受信者の警戒心を和らげた事例

また、標的型攻撃メールの被害に遭わないための対策として、メール受信時の初動対応が非常に重要と考え、運用管理面での対策5項目と技術面での対策5項目をレポート内で提案しています。

運用管理面での対策は

 (1) 従業員の情報リテラシーの向上

 (2) 標的型攻撃メールに関する情報集約と情報共有の体制整備

 (3) 心あたりのないメールを受け取った場合の対応

 (4) 不審なメールの添付ファイルを開く場合の対応

 (5) 自分(や自組織)が詐称された標的型攻撃メールの連絡を受けた場合の対応

技術面での対策

 (1) ウイルス対策ソフトの適切な運用

 (2) オペレーティングシステムやアプリケーションの既知の脆弱性の速やかな修正

 (3) 添付ファイルのファイル識別子の確認

 (4) メールヘッダの確認

 (5) 万一ウイルスに感染した場合の対策

参照:http://www.ipa.go.jp/about/technicalwatch/pdf/111003report.pdf
 

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