相澤秀禎サンミュージックプロダクション会長を偲ぶ

棚野正士備忘録

IT企業法務研究所代表研究員 棚野正士

 今年2013年5月23日、サンミュージックプロダクション相澤秀禎(あいざわひでよし)会長が死去された。  相澤会長の死去について、朝日新聞は2013年6月4日付け記事で、「桜田淳子に松田聖子、早見優、酒井法子、ベッキー・・・。5月23日に83歳で亡くなった芸能事務所「サンミュージックプロダクション」の相沢秀禎会長は「生涯マネージャー・・・」を信条に多くのアイドルたちを世に送り続けた。それだけにアイドルの歴史や文化に与えた影響は小さくない。」と述べ、アイドル評論家中森明夫氏の「相沢会長が生み出してきたアイドル文化は、決して今も断絶していない。」という評価を紹介している。  中森氏の相澤会長の功績や素顔を読むと、相澤会長がスターを発掘し育て上げた過程がよく分かる。

 IT企業法務研究所(LAIT)では、2005年11月17日(社)日本音楽事業者協会(音事協)湯浅政義アドバイザーを講師に、LAITセミナー「プロダクションビジネス」を開催した。湯浅アドバイザーは日米のプロダクションの相違を明解に論じ、日本のプロダクションの本質を分析講義した。  2005年6月に発表された政府方針である「知的財産推進計画2005」に伴い、「プロダクション・ビジネス」が一層重要課題となっている事を強調し、プロダクション・ビジネスとは何か、それを統括している日本音楽事業者協会(音事協)とは何か、またその「国際的意義」、今後の方向などについて講義した。  その後の政府の政策、例えば「知的財産推進計画2012」をみると、「2020年成果イメージ」では、デジタル・ネットコンテンツビジネス(新規ビジネス含む)の市場規模を2010年約1.5兆円から2020年7兆円としている。こうした国家戦略の中でプロダクションの意味はますます大きくなると考える。

 アイドル評論家中森明夫氏が2013年6月4日付け朝日新聞に書いた「相澤会長は気さくで明るく、愛される人だった。」という追悼記事を読みながら、改めてプロダクションの役割について考えてみたいと思う。  世界一の笑顔をもった相澤会長を偲びつつ。

以上

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